HSPに代表される繊細族、敏感さんに、あるあるなものがあります。自分の悩みを相談できる相手が、なかなか見つからないという感覚が強いことです。
家族が非HSPだったりすると、何か相談しても「考えすぎ」と一蹴されて終わり……。
職場では、気がかりを見つけて上司に相談したら、「そんなのは、どうでもいい」などと叱られる……。
そんな体験が繰り返され、原体験となって、「どうせ相談しても無駄だ」「自分は根本的に何か欠けてるんだ」みたいになって、一人で問題を抱え込むようなことになります。
今回は、そんな繊細過ぎたり、敏感過ぎてしまう皆さんへの一つの提案です。
プロの胸を借りてみる
もし、相談できる相手が自分にはいないと、一種の孤独を感じていらしたら。
結論としては、コーチングや心理カウンセリングなどをやっている人を訪ねるのをオススメします。悩みを聞いてもらえることに慣れることが実は大事だからです。
「相談に慣れるってどういうこと?」と意外に感じる方もいらっしゃるかもしれません。でも、確かに慣れてないんです。
ここで少し僕自身の体験をシェアさせてください。
僕自身が繊細族のため、悩みや不調を、そもそも言語化するのも難しいレベルで感じ取ってしまいます。しかも、そういった微細な違和感なのに、強く感じてしまう。
ひそひそ声が、意外にもよく聞こえる時のような感覚です。それをなんとか言語化しても、「考えすぎですよ」と明に暗に言われて終わり、みたいな体験を繰り返してきました。
そんな中、偶々、コーチングを学びたいと決意することになり、流れが変わります。そのトレーニングを受けたり、自分自身もクライアント体験をさせてもらうことで、次第に、悩みを吐露したりすることに慣れていきました。安心して、自分の内面をさらけ出せる場所だったからです。
最近では「てっつーは、弱さをさらけ出せる強さがあるね」なんて言ってもらえるようにもなってきています。
もちろん、コーチングを学び始めた当初は、そんな体験に繋がると分かっておらず、自分の悩みを吐露する経験値を増やそうという意図はありませんでしたけどね。
専門家で相談する練習をする
話は本題に戻って、では、相談に慣れるってどういうことなのでしょう。
ちょっと考えてみましょう。
「どうせ相談しても……」という信念を(潜在意識で)握っている人がいるとします。その人は、誰かに相談するというアクションに出ることは多めになるでしょうか、少なめになるでしょうか?
普通に考えれば、少なめになりますよね。
仕事でプレゼンをする経験が少ない人の商談が上手くいく可能性が低いようなものです。相談しようと思い立っても、相手に上手く伝える術が身に付いていない状態になっています。
そういう中で相談するとなると、かなり相手を選ぶことになります。下手に身近な人に持ちかけると、最悪、聞き手の方が苛立ち始めるなんてことも有り得る話です。それで、再び「やっぱりダメだ」となって、自分の信念を強化するだけになってしまう。
これでは悪循環です。
だから、まずはそういう専門家の胸を借りるような感じで相談する経験値を積むわけです。
専門家の方は、言うまでもなく、相談し慣れてない方の話を聴くことが苦になりません。そこで、まずは支離滅裂でいいので話してみる。話している中で、「ああ、こういう時は、こういうふうに表現すればいいのか」という、小さな成功体験を作っていってください。こっちに枝葉を伸ばしてこなかったけど、意外にも日当たりが良かった、みたいな体験になっていくことでしょう。
ちなみに、支離滅裂に話すこと自体も、豊かな体験になります。
そうして、次第に、プライベートでも相談できる相手が見つかってきて、好循環に入っていけます。その後も、専門家に頼り続ける自由ももちろん、皆さんはお持ちです。
まとめ
相談することに慣れていない繊細族、敏感さんは、まずは専門家の胸を借りてみてはどうでしょう、という提案でした。
経営者の皆さんや、企業で管理職をされている皆さんにも共通する部分もあると感じています。
あと、専門家を訪ねてみても、1回や2回では、大きな変化には至らないかもしれません。少しずつ積み重ねていく前提で取り組んでみてください。
僕は、もっとコーチングや心理カウンセリングのようなものが、もっと身近な存在になれたら良いのにと常々願っています。着実に、そうなってきていますけどね。
相談相手がいないことで孤独感を味わっている繊細族の皆さんに、何かヒントになれば嬉しいです。
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▼僕も、そういった専門家の端くれなので、僕のサービスもご紹介しておきますね。
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