僕は20代の頃から瞑想が身近にありました。
様々な手法を学ばせてもらっていて、シンプルな呼吸法だけのものから、ヴィパッサナー暝想のような割とハードなものまで。はたまた、まるで祈りのようなものまで。
その中でも、僕のクライアントさんによくお勧めするのが「五感暝想」です。
自身のコンディションを整えて、同時に自分の深いところとの繋がりを作り易いからです。
そんな瞑想法について今回はご紹介します。
二つの時間軸の感覚のバランスを取る
今ここ
心の世界に興味がある方でしたら、この言葉は聞いたことがある方も多いかもしれません。
禅やマインドフルネス、はたまたキリスト教や神道などの宗教、心を扱う世界で、様々な表現で強調されている概念です。
私たちには、二つの時間軸を持っていると考えています。
一つは、過去から未来へ向けて流れていく時間を感じる軸。
もう一つは、今という瞬間を感じる軸。
「今ここ」というのは、後者のほうの軸を大切にしようという意味合いです。少なくとも、僕はそう考えています。
これは、後者のほうが重要という意味ではなく、この両者は、車輪の両輪のような関係にあって、両者のバランスが大切になるんです。
ただ、現代は前者のほうに片寄っている傾向があります。
一方で、この五感暝想は、この「今ここ」に軸足を置くことの助けになります。
その結果、両者のバランスが取れてきます。
「トランス・インテリジェンス」との繋がりを取り戻す
もう一つの理由は、私たちの奥深い知性を活性化させるためです。
私たちには、通常認識している知性の他に、体にも知性がありますし、僕が「トランス・インテリジェンス」と呼んでいる、言わば「魂」みたいなものが持つ知性もあります。
細かく見れば、もっと多くのレイヤーがあります。
にも関わらず、過去から未来への時間の流れで感じているのは、実は、最初に触れた通常の知性だけなのです。他の知性は、全て「今ここ」しかありません。
(過去も未来も無いのではなく、今この瞬間に、ホログラムのように畳み込まれているんですけどね。)
体の知性を例にして見ると、例えば、お腹が空いている時のことを思い出してみてください。空腹感に過去も未来もありませんよね。
体の知性が、今しか持っていないことの表れであると言えます。
つまり、「今ここ」に軸足を移すことで、通常の知性以外の影響が、良い意味で弱まることになり、その結果、「待ってました」と知性が活性化することに繋がるわけです。
不安などネガティブな感情にいる時は「今ここ」にいない
僭越ながら、個人的な体験をご紹介させていただきたいと思います。
僕は、とても不安が強い傾向があるのですが、ある時期、体調不良が続いたため、非常に不安が強く出てきた時期がありました。
きっと、これは重病に違いない。
40代半ばで亡くなった学生時代の先生のことが思い出されて、自分も同じ病気になったかもと。
そんな中で、五感瞑想をやっていたら、自分が、いつにも増して「今ここ」にいないことに気づいたんです。
それで、(僕の感覚として、ですが)強引に「今ここ」に軸足を戻すことを意識して瞑想に入っていったんです。
そうしたら、効果てきめん。
それまで心を占めていた不安の感情が、殆ど気にならなくなったのです。その時の爽快感たるや、言葉では言い表せないものがありました。
その時を境に、体調も少しずつ元に戻り始めたのです。
体と心が繋がっていることを実感すると同時に、不安などネガティブ(と分類される)感情が湧いてくる時は、「今ここ」から離れている時に起きるということを学びました。
五感瞑想の素晴らしさを改めて実感。
まとめ
セッションで扱っている「五感瞑想」について、ご紹介しました。
具体的な方法もご紹介できればとも思いましたが、やはり頭で理解して行うものではないので、ここでは割愛させていただきました。
ご興味があれば、いつでもお伝えしますので、気軽にお声がけくださいね。
僕としては、深いところとの繋がりを取り戻すことを通じて、自分らしさを発揮していくのがセッションなどをさせていただく主眼としてあるので、その意味でも重要なリソースです。
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] その時、取り組んでいた瞑想も、今ここを感じるための瞑想でしたから、その部分を強く意識して、自分の中にあったズレを少々強引な感じで引き戻すようなことをしました。グイッと […]