僕は大学を卒業してから20年以上サラリーマンとして生きてきました。それが、それまでのキャリアを丸っと放り出して、今の生き方に辿り着きました。今回は手放すことになったきっかけについてです。
それは、初めて深く自己認識ができたことがきっかけでした。
純粋意欲を認識
きっかけのきっかけは「純粋意欲」という概念との出会いと、僕にとってのそれが自分で認識できたことです。
それがどんなものであったかは後述します。
純粋意欲というのは、よく生きる研究所の榎本英剛さんが作った造語です。一般的な意欲は、例えば異性にモテたいとか、良い家に住みたいみたいな理由が背後にあるもの。それに比して、純粋意欲は、そういう背後のものが存在しないにも関わらず、思わずやってしまうこと、理由なく好きなことです。もっと言えば、それをしたところで、誰も損も得もしないようなくらいのもの。
当時の僕は、離婚を経て独りになっていたのと、合わない職場環境とで、身も心もボロボロになっていた頃でした。
出世意欲も低く、自分がピラミッド型の組織に身を置く意味も見出せなくなってもいたので、仕事を辞めたいと、よくボヤいていたんですよね。
仕事に自分を合わせる
また、純粋意欲の概念と一緒に、仕事に対する新しい概念も学びました。
仕事を自分に合わせてデザインする。
それまでは仕事に自分を合わせようとしていました。仕事のほうを合わせるなんて考えたこともありませんでした。
でも、よくよく考えたら、サイズの合わない服は、どんなに着込んでもフィットすることはないように、仕事に自分を合わせるのは、どうしても限界がありますし、間違いなく自分に合わせるより疲弊します。
そのため、この「自分に仕事を合わせる」という概念に触れた時は底知れぬ魅力を感じました。
待ち望んでいた状況だった
純粋意欲との出会い。そして仕事に対する概念の変化。
この二つが揃ってからの僕は、もう猪のように突き進み始めました。
「やっと、この時が訪れた」
そんな思いを胸に。
もう、いつ仕事を辞めると上司に伝えるか。そのことしか頭に無くなっていました笑
僕の純粋意欲
参考になるかは分かりませんが、僕の場合の純粋意欲についても触れておきたいと思います。特にコーチングを始めるきっかけにもなっています。よろしければお付き合いください。
大きく二つの純粋意欲が鍵になります。
切り替わる瞬間
僕は、子供の頃、駅で電車を待つ時間に好んですることがありました。ホームの端に立って、向こう側に見えるレールのポイントをジーっと見つめているんです。そこで僕が待っていたのは、ポイントが動く瞬間です。ちょっと変わった子ですよね笑
この記憶を思い出したことが、一つ目の純粋意欲のヒントになりました。
僕には、物事(の流れ)が変わる瞬間を目撃したいという純粋意欲があったのです。
魂の願いを応援したい
もう一つは、最初の結婚の期間でのエピソードでした。
当時の奥さんは、20代の時にアーティストになる夢を一度諦めていました。でも僕と結婚してしばらくして、やっぱり諦めきれないと言い始めたのです。
向こうの家族は「アーティストなんて水ものの仕事なんて」と猛反対。
そんな中、何の迷いもなく、僕は彼女の背中を押していたこと。これが2つ目の純粋意欲のヒント。
「もし、この夢が叶ったら、お互いの生き方が大きく変わるだろう。それは、もしかしたら離婚ということもあるかもしれない。それでも良いから応援したい」
これが、僕が2008年から2年ほど、ロンドンに留学することになった背景になります。
僕は、目の前の人が魂から望むことを無条件に応援したくなるのです。
コーチングを選んだ理由
コーチングを行っていると、クライアントさんの表情がフッと変わる瞬間があります。今までと違った視点に立てた瞬間です。
また、コーチングというのは、その人の魂の願いを応援すること、そのものです。
これに加え、20代の頃から心の領域に関心があり、カウンセリングのように人と向き合い、その方の話を聴くことも好きでした。
この3点が揃った時、僕にはコーチングをこれからの仕事の軸にすることは、あまりに自然なことでした。
まるで花嫁が投げたブーケトスを受け取るつもりも無かったのに、何故か自分の手にスポッと収まった。そんな感じでコーチングというものが僕の人生にスポッと入ってきた感じでした。
書籍紹介
▼「純粋意欲」や仕事の概念については、この本にも紹介されています。
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まとめ
僕が、それまでのキャリアを放り投げて、今のような生き方を始めることになったエピソードについて書きました。この生き方は、今でも探求中でもあります。
「離婚することになっても構わない」って考えていたら本当に離婚してしまったので、そこはチョット反省。今後は、もう少し上手い進め方をしたいと模索中です。
ちなみに、前の奥さんは、今でもアーティストとしての道を歩み続けているようです。その意味では、良い仕事をしました!笑
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